【採用イベント11名承諾】入社後ギャップは、なぜ消えたのか。ニッテイライフの"時間を共有する"採用戦略
会社情報
社名:株式会社ニッテイライフ
URL:https://www.nitteilife.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/nitteigroup/
社員数:50名(グループ全体110名)
創業:2001年7月
事業内容:資産運用コンサルティング事業
インタビュー
総務部人事課 柳田様

「何をやってきたか」より、「何のためにやってきたか」を見る
こう語るのは、株式会社ニッテイライフ総務部人事課の柳田様です。
同社の仕事は、お客様の過去・現在・未来の人生をじっくり聴き出し、その方の人生に合わせたライフプランを不動産を使って一緒にデザインしていくこと。知識も、覚悟も、時間もかかる仕事です。だからこそ同社は、大きな目標を持ち、それに向かって粘り強く進める学生を求めてきました。しかし、そうした学生と出会う手段が見つからず、入社後のミスマッチとギャップが長年の課題として残っていました。
転機となったのが、Maenomeryの「GRIT就活」です。活用いただいてから3年。25卒2名、26卒2名、27卒7名——累計11名の内定承諾が生まれ、今年入社した社員の中には、すでに契約を獲得している者もいます。
なぜ同社は、GRIT(やり抜く力)を持つ学生と出会えるようになったのか。そして、出会った学生とどう向き合っているのか。柳田様に伺いました。

1.組織・採用課題
「自分の人間性を売る仕事」だからこそ、大きな目標を持つ学生を求めていた
――まず、御社のお仕事について教えてください。
柳田氏:ひとことで言えば、お客様の人生設計を、不動産を通じて一緒にデザインしていく仕事です。
物件を売る仕事ではありません。お客様の過去・現在・未来、抱えている不安や夢をじっくり聴き出したうえで、その方に合ったライフプランをご提案します。非常に人間味が深く、今後の自助努力でのお金の運用が必要な世の中で社会的貢献性の高い仕事だと思っています。
言い換えれば、物を売る仕事ではなく、自分の人間性を売っていく仕事です。だから、社員一人ひとりの成長が、そのまま仕事の成果になっていきます。
――その仕事の難しさは、どこにありますか。
柳田氏:覚えることも、乗り越えることも多いという点です。
金融の知識、不動産の知識、さらには経済の市況感まで求められます。宅建やFPといった資格も必要です。そのうえで、お客様の将来のビジョンを一緒に描いていかなければなりません。新入社員が数ヶ月で一人前になれる仕事ではない、というのが正直なところです。
――だからこそ、採用で重視することも変わってくると。
柳田氏:そうですね。「大きな夢や目標を持っている学生かどうか」を、何より重視しています。
理由はシンプルで、目標がしっかりしている人は、目先の小さなさざ波を乗り越えられるからです。逆に、明確なゴールがないまま入社すると、日々の壁が積み重なったときに踏ん張りがきかない。
ただ、そういう強い意志を持った学生と、なかなか出会えませんでした。それが、長く抱えていた採用課題です。
2.採用課題
「打ち込んできた経験」は、それだけでは強みにならない
――以前は、どのような手法で採用されていたのでしょうか。
柳田氏:他社エージェントを利用していました。ただ、学生とのミスマッチや入社後のギャップが解消しきれなかったのが正直なところです。
――何かに打ち込んだ経験のある学生であれば良い、というわけではないのですね。
柳田氏:はい。私たちが見ているのは、「何のために、どこを目指して打ち込んできたのか。どう人生を生きて来たか」。ここに尽きます。
というのも、「打ち込んだ経験がある」という事実だけでは、判断材料として足りないからです。少し極端な言い方になりますが、私はいつも「それは、好きでやっていただけではないか」と問い直すようにしています。好きなことが続くのは、ある意味で当たり前だからです。
大事なのは、その先です。「好きだから続いた」のか、「目標があったから続けられた」のか。自分でゴールを設定し、そこに向かって粘り強く進んできた——その道のりを自分の言葉で語れる学生は、入社後も自分の軸で走り続けられます。逆に、そこが言語化できていないと、どうしても隣の芝が青く見えてしまう。

3.Maenomeryである理由
決め手は「学生の質」——目標を持って走ってきた学生が、そこにいた
――Maenomeryを知ったきっかけを教えてください。
柳田氏:きっかけは、過去のご縁でした。
昔、星野社長のご支援で採用に至った学生がいたんです。その後、新しく会社を設立されたと知り、ご連絡したのが始まりでした。
――他社サービスとも比較検討されたと伺っています。最終的な決め手は何でしたか。
柳田氏:決め手は「学生の質」の一点です。
イベントでお会いする学生から、本気で何かに打ち込んできたエネルギーを、はっきりと感じ取ることができました。しかも一人や二人ではなく、多くの学生からです。
彼らは就活を始めたばかりだったり、これまで競技に全力を注いできて、これから社会に目を向けるという段階の子も多い。就活慣れはしていない。けれど、目標に向かってやり抜いてきた力は確かに持っている。私たちが探していたのは、まさにそういう学生でした。
――GRIT(やり抜く力)について、どうお考えですか。
柳田氏:私たちがずっと大事にしてきた価値観そのものだと感じています。
当社ではよく「ウサギとカメ」のたとえ話をします。周りの天才や、要領よく早く進む人(=ウサギ)に惑わされず、自分が決めたゴールに向かって、一歩ずつ愚直に進み続けるカメになろう、と。最後はカメを見ていたウサギではなく、ゴールを見ていたカメが勝ちます。
GRITという言葉を知ったとき、これはまさに私たちが伝えてきたことだ、と腑に落ちしました。言葉が違うだけで、目指しているものは同じだったんです。
4.定量的成果
3年で累計11名の内定承諾。さらに「先輩が後輩を連れてくる」循環へ
――導入後の成果について教えてください。
柳田氏:GRIT就活のイベントに参加させていただいて3年になりますが、25卒で2名、26卒で2名、27卒で7名。累計11名の内定承諾をいただいています。イベントでお会いした学生が、着実に入社まで繋がるようになってきました。
そして数字以上に大きいのが、「先輩が後輩を連れてくる」循環が生まれ始めていることです。何かに本気で打ち込んできた学生は、在学中に濃い時間を共有しているぶん、卒業後も人間関係が切れません。だから、入社した社員の後輩が、また次の年に会いに来てくれる。すでに先輩がいるので、こちらも関係を築きやすい。
採用の入口が、一年ごとにゼロからではなく、前年の積み上げの上に立てるようになってきた。これは大きな変化です。
5.定性的成果
「自分で決めたことを、自分で続けられる」——管理せずとも伸びていく若手たち
――入社された方の印象と、現在のご活躍を教えてください。
柳田氏:共通しているのは、「自分で決めたことを、自分で続けられる」という点です。誰かに管理されなくても、自分の基準で走り続けられる。礼儀礼節はもちろんですが、何より「誰よりも自分の成長を渇望している」のが伝わってきます。
たとえば今年入社したTさん。学生時代から続けている「朝5時に起きてジムへ行き、それから出社する」という習慣を、社会人になった今も崩していません。「このリズムを崩したら自分の生活が変わってしまうので、続けているんです」と。誰に言われたわけでもなく、自分で決めたことを守り抜いている。
そして結果もついてきています。入社から数ヶ月で、すでに契約を獲得しました。新人としては、本当に素晴らしいと思います。入社した彼らは自分でゴールを設計できるし、大変なことも乗り越えてきている。理想の人材と出会えていると感じています。

6.イベントでの採用戦略
選考の前に、同じ時間を共有する
――イベントで出会った学生とは、その後どのように関係を築いていくのですか。
柳田氏:一律の選考フローには乗せません。まずは「会社に遊びにおいでよ」から始めます。
見学に来てもらって、時間が合えば、そのまま一緒に食事へ行きます。若手メンバーも同席させて、社風や雰囲気をそのまま感じてもらう。「とりあえずオンライン説明会に参加してください」というやり方は取っていません。
理由は、その方がお互いの素の姿が見えるからです。形式的な会社説明や面接では、どうしてもお互いに「作ったコミュニケーション」になってしまいます。それでは、学生の本当の姿も、私たちの本当の姿も伝わりません。
同じ時間を共有すると、距離感がそのまま伝わります。「自分もここでやっていけそうだ」と感じてもらえるし、逆に合わない場合もはっきりする。入社後のギャップを防ぐには、これが一番確実な方法だと考えています。
――とはいえ、一人ひとりに時間をかけるのは、労力も大きいのではないですか。
柳田氏:「もちろん、手間はかかります。ただ、この手間を惜しんだ瞬間に、私たちが求める学生とは出会えなくなると思っているんです。
たくさんの学生と広く浅く接点を持つやり方も、もちろんあります。でも、私たちが本当に会いたいのは、目標に向かってやり抜いてきた、数は多くないけれど芯のある学生です。そういう学生ほど、雰囲気や距離感を肌で感じて、自分の意志で「ここだ」と決めてくれる。数を追うより、一人と深く向き合うほうが、結果的に定着まで繋がるんです。それに、私たちの仕事は、学生からすると正直わかりにくい部分もあります。事業内容だけを一方的に説明しても、なかなか伝わりません。だからこそ、先に人と空気を見てもらう。わかりにくい仕事だからこそ、この順番が効いてくるんです。理解は、その後からついてきます。
7.今後の展望
「人間力日本一」の会社をつくる
――今後の事業目標を教えてください。
柳田氏:お客様の未来の資産を全般的にデザインできる、日本一のコンサル集団を目指しています。
国が今「貯蓄から投資へ」と本腰を入れて舵を切り、NISAの拡充や学校での金融教育も始まっています。この時代の流れは、私たちにとって最大のチャンスです。だからこそ、お客様の人生に寄り添える提案力を、組織として磨いていきたい。
――そのために、組織づくりで大切にしていることは何でしょうか。
柳田氏:「人の力」で、人間力日本一の人材カンパニーをつくる。これはずっと言い続けていることです。
理由は明確で、人がしっかりしていないと、そもそもこの仕事は成立しないからです。お客様の人生を預かる仕事ですから、知識だけあっても信頼はいただけません。スーパーデジタル社会になる未来においてスーパーアナログ人材が世の中に価値を生み出すはずです。
だから、知識の教育だけではなく、人としての教育をやっていきたい。凡事徹底ができるか。事前に一本連絡が入れられるか。LINE一本で済んでしまうことに、あえて電話をしたり、手紙を書いたりできるか。そういう当たり前を積み重ねられる人を育てることが、結果的に事業の強さになると信じています。

編集後記
便箋一枚に、この会社の強さが宿っている
取材の最後に、ニッテイライフ様の採用を象徴する習慣を伺いました。面談の後や、内定をお伝えするとき。柳田様は、節目ごとに便箋一枚の手紙を書いているといいます。
書かれているのは、大したことではないそうです。「次回よろしくね」「ゆっくり考えてください」。それでも、記憶に残るものを一つ渡したい——そう語ります。
メール一本、LINE一通で済ませられる時代です。採用の効率化が進むなかで、あえて手間のかかる一手を残し続ける。そこには、一人ひとりの学生と本気で向き合おうとする姿勢が、そのまま表れています。そして印象的だったのは、この習慣が採用だけで完結していないことでした。
入口で手紙を受け取った学生は、営業になったとき、今度は自分がお客様に対して同じことをします。「入口で自分たちがちゃんとやっていなければ、現場でやってくれるはずがない」——採用でやっていることと、現場で大切にしていることが、一本の線で繋がっているのです。
採用は、入社までの工程ではない。入社後に発揮してほしい姿勢を、まず自分たちが体現して見せる場である。
自分でゴールを決め、一歩ずつ進み続ける"カメ"を求めるならば、まず自分たちが手間を惜しまない。ここまで一貫して人と向き合える会社は、そう多くありません。学生が心を動かされ、入社後も活躍していく——その理由の一端を、この便箋一枚に見た気がしました。