Z世代は指示待ちで仕事ができない?部下との接し方や育成のポイントについて解説

Z世代の社員が主体的に動かない、指示待ちで保守的だと感じている方もいるのではないでしょうか。デジタルネイティブであるZ世代の部下とうまく接するためには、世代の特徴を押さえることが重要です。その上で、接し方のポイントや育成のコツを理解し、実践していく必要があります。
この記事では、Z世代が「仕事ができない」と言われる理由や仕事観の特徴、Z世代の部下との接し方などについて解説します。Z世代の育成・研修のポイントや、優秀なZ世代社員の見つけ方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
Z世代とは

Z世代の定義は明確ではありませんが、1990年代半ば~2010年ごろに生まれた世代とされています。2025年時点で、初期のZ世代はすでに30歳に差しかかっており、今後も続々と入社してくる層です。
生まれた時からインターネットに触れてきた「デジタルネイティブ」で、SNSなどのツールを自然に使いこなすのが特徴です。それ以前の世代に比べてネットリテラシーが高く、リアルタイムで情報が行き交う時代の空気に慣れ親しんでいます。
デジタルに強いZ世代は、効率や合理性を重視する傾向があります。無駄な仕事を嫌い、業務の意味や目的を知りたがる性質から、上司に疎まれるケースもあるでしょう。また、多様性への理解が深く、保守的で自分の価値観を大切にする特徴があります。
デジタルツールの活用で強みを発揮するZ世代は、合理性と保守性に大きな特徴がある世代だと言えます。
Z世代は指示待ち?「仕事ができない」と言われる5つの理由

世間では「Z世代は指示を出さないと何もしない」「仕事ができない」と言われることもあります。ここからは、Z世代が「仕事ができない」と言われやすい5つの理由を紹介します。
- 受け身で指示待ちの傾向がある(主体性がない)
- 保守的でチャレンジ精神に欠ける
- PCスキルが低い場合がある
- 報連相が滞りやすい
- 無理な残業をしない
1.受け身で指示待ちの傾向がある(主体性がない)
Z世代の社員が持つ受け身で指示待ちの傾向は、働き方が消極的だと上司に思われることがあります。「言われたことしかしない(主体性がない)」という印象から、仕事ができないと判断されることも珍しくありません。臨機応変な対応が苦手な傾向も、受け身だと思われる要因の一つとなっています。
とはいえ、新入社員の「指示待ち」の傾向はいつの時代にもあることです。新入社員の資質ではなく、上司のマネジメントに問題がある場合も多いので注意が必要です。
2.保守的でチャレンジ精神に欠ける
「失われた30年」とともに成長したZ世代は、堅実で保守的な考え方をする傾向にあります。高度経済成長やバブル景気を経験した世代とは社会的な背景が全く異なるので、感覚の違いには配慮が必要です。
Z世代は概して社会に対する期待値が低く、「努力しても報われない」といった考えを抱きがちです。それゆえに、難しい仕事に率先して挑戦する姿勢があまり見られず、上司の目には向上心がないように見えることもあります。
Z世代の失敗を恐れる傾向も、挑戦を避けようとする性質に拍車をかけています。ただし、Z世代の中にもチャレンジ精神に富んだ人材は存在するため、慎重に見極めることが重要です。
3.PCスキルが低い場合がある
Z世代はデジタルネイティブであることが大きな特徴ですが、特に慣れ親しんでいるデバイスはスマートフォンです。
スマートフォンが本格的に普及し始めた2010年ごろから、幅広い作業をスマートフォンで済ませられるようになりました。その結果として、Z世代は業務に必要なパソコンスキルを身に付けていない場合があります。
ITリテラシーは高い一方で、パソコンをうまく扱えないことから、Z世代は仕事ができないとみなされることがあります。
4.報連相が滞りやすい
SNSに慣れたZ世代には、周囲の目を意識しすぎる傾向があります。ミスをしたときも、「こんなこともできないのか」と上司に思われるかもしれないと不安を覚え、報連相が滞りがちになるのです。
また、インターネットに慣れ親しんでいるZ世代は情報収集能力が高く、業務で分からないことがあるときなどは、自分で情報を集めて問題を解決しようとします。そうした行動も、報連相が滞る理由の一つです。
5.無理な残業をしない
ワークライフバランスやタイパを重んじるZ世代は、残業を嫌う傾向があります。長時間労働が当たり前だった世代にとっては、残業を避けるZ世代の働き方が異様に映るかもしれません。
ただし、政府が働き方改革を推進するなど、社会全体でも残業を良しとしない流れになってきています。世代間のギャップとは関係なく、従来の価値観を見直すべきタイミングが到来したのだとも言えるでしょう。
Z世代の仕事観の特徴4選
Z世代の働き方が理解できない場合は、その仕事観の特徴を知ることから始めましょう。ここからは、Z世代の仕事観の特徴を4つ紹介します。
- ワークライフバランスを重視する
- コスパ・タイパを重視する
- 自己成長意欲が高い
- 上下関係に縛られないフラットな価値観を持つ
1.ワークライフバランスを重視する
Z世代はワークライフバランスを重視する傾向があり、仕事の優先度が低くなっています。人生において、仕事よりも家族や自分、趣味といったプライベートを大切だと考える人が多いのです。バリバリ働いて出世することよりも、長く安定して働ける仕事で家族と幸せに暮らすことを志向しています。
Z世代は共働きも自然なこととして受け入れており、多様な働き方があることを理解しています。社会全体としても、働き方を見直してワークライフバランスを重視する動きが顕著であるため、その流れに合っていると言えるでしょう。
2.コスパ・タイパを重視する
仕事においてもコスパ・タイパを重視するZ世代は、合理性のないルールや慣習に従うことを嫌う傾向があります。
直接顔を合わせて報告するのではなく、チャットなどで上司への連絡を済ませようとすることも珍しくありません。従来のやり方に従わないZ世代に対して、既存社員が不満を覚えるケースもあるでしょう。
一方で「効率化」という観点から見ると、AIや新たに登場したツールを駆使して業務時間を削減するなど、Z世代のやり方のメリットも認める必要があります。
3.自己成長意欲が高い
Z世代はワークライフバランスを重んじる一方で、「仕事を通じて自分が成長できるかどうか」も重視しています。先述の通り、Z世代には安定志向の特徴があります。成長実感が得られない仕事はキャリアアップによる安定につながらないと感じ、不安を覚える傾向があるのです。
なお、Z世代にとっての自己成長とは社内出世ではなく、将来の転職も考慮した「どこでも通用するスキルの獲得」であることを理解する必要があります。
4.上下関係に縛られないフラットな価値観を持つ
組織における上下関係を重んじないことも、Z世代ならではの特徴です。Z世代は良くも悪くも上下関係に縛られることを好まず、社会常識や社内のルールを軽んじる傾向があります。
企業における従来の価値観に慣れた人は、Z世代の振る舞いに戸惑うかもしれません。しかし、Z世代の自由な気風が、会社にとってメリットになることもあります。
具体的には、多彩な着眼点から会社に新しい風を吹き込み、組織体制の革新や飛躍的成長などをもたらす可能性を秘めています。
Z世代の部下との接し方と指導方法

Z世代の気質には長所と短所があり、長所を引き出せるかは上司の接し方次第です。ここからは、Z世代の部下とのコミュニケーションで気を付けたい3つのポイントを紹介します。
「世代」にこだわりすぎない
Z世代には安定志向やタイパ重視、自己成長意欲の高さといった特徴があります。しかし、Z世代の社員一人一人の性格や能力は異なります。
Z世代の中には、積極的に仕事を見つけてくる社員や、上司とのコミュニケーションを大切にする社員もいるはずです。
Z世代の社員と接する際は、世代の特徴でくくるのではなく、多様性を認めて個別の対応をすることが重要です。個人の強みや個性を尊重し、丁寧にフォローしていくとよいでしょう。
指示は「因数分解」して伝える
Z世代の社員に指示を出す際は、できるだけ具体的に「因数分解」して伝えることが大切です。
例えば、「資料を作成して」という指示なら、「目次作成」「データ収集」「グラフ化」などタスクを細かく分解します。この方法であれば、Z世代が小さな頃から慣れ親しんできた、ゲームの「クエスト」をクリアするような感覚に仕事を近づけられます。
作業内容と期間を区切ってスモールステップで任せることで、業務をスムーズに遂行できるようになるでしょう。
ハラスメントを過度に恐れない
Z世代との価値観の違いから「理解できない」と決めつけ、関わりを避けることもまた危険です。最近の風潮でハラスメントを過度に恐れ、腫れ物に触るようにZ世代の社員を扱っていると、部下の成長機会を奪うことになります。
Z世代は自己成長を実感できないと不安を感じ、より成長できる職場を探そうとします。ハラスメントを恐れすぎると、貴重な人材の流出につながる恐れがあるのです。
Z世代に指摘やアドバイスを行う際は、感情に流されるのではなく、事実に基づいた伝え方を心がけましょう。ロジカルに言葉を選べば理解してくれる可能性が高いため、ハラスメントを過度に恐れず、真摯に辛抱強く部下と向き合うことが大切です。
Z世代社員の育成・指導のポイント

ここからは、Z世代の社員を育成する上で気を付けるべき5つのポイントを紹介します。
心理的安全性を確保する
Z世代は虚栄心や叱責への恐れから、報連相を避ける傾向があります。円滑なコミュニケーションを実現するためにも、いつでも報告や相談を安心してできる環境を用意し、部下の心理的安全性を確保することが大切です。
具体的には、メンター制度などを導入して心理面でのサポートを行うとよいでしょう。メンター制度を通して、上司も部下が抱えている課題や悩みを理解しやすくなります。
Z世代の社員のメンターには、なるべく年齢の近い先輩社員を選ぶのがお勧めです。年齢が近いほど部下は気軽に相談しやすく、業務上の責任が大きい上司の負担も軽減できます。Z世代が安心して働ける職場にすることは、社員の離職率の低減にもつながります。
業務の目的・意図を明確に伝える
Z世代に指示を出す際は、業務の目的や意図も分かりやすく伝えることを意識しましょう。合理性を重んじるZ世代はただ言いなりになることを嫌い、業務を行う理由を知りたがる傾向があります。
終身雇用制の崩壊がささやかれる現代の日本において、会社自体に対する信頼感もかつてより薄れています。売り手市場で会社を選ぶ側に立ってきたZ世代が、上からの指示に盲目的に従わないのはある意味で当然です。
Z世代の社員に指示を出す際は、その目的や意図を伝えて納得感を与えることが重要です。モチベーションを維持できるよう、伝え方を工夫し続ける必要があります。
フィードバックを欠かさずに行う
将来に不安を感じているZ世代は、仕事で成果を上げること以上に、個人としての成長を重視する傾向があります。キャリアアップへの強い意欲や承認欲求から、成長を実感できるかが勤続の可否を決める判断材料となるのです。
Z世代の社員に長く働いてもらうためには、フィードバックを欠かさずに行うことが重要です。フィードバックを与えることで、社員は自分のやり方が正しかったのか、次はどうすればよいのかが分かり、安心感を得られます。
同時に、育成計画を本人に示すことも、Z世代の不安解消には効果的です。将来的な道筋を明確に示すことで、Z世代が漠然と抱える将来への不安を払拭しやすいでしょう。
デジタルツールを積極的に活用する
Z世代が他の世代に比べて優れている点として、デジタルネイティブであることが挙げられます。Z世代が使いこなしているデジタルツールを業務に取り入れることで、生産性の向上が期待できるでしょう。
合理性を重んじるZ世代にとって、デジタルツールの導入による業務効率化は、受け入れやすい施策でもあります。デジタルツールを活用すれば、Z世代だけでなく、組織全体としても無駄を省けます。
個別のアプローチ方法を考える
Z世代の中にもさまざまな性格の人がいるため、世代でくくらず、個別にアプローチすることが重要です。
人の性格は、融通が利かない「堅物」タイプや自主性に欠ける「指示待ち」タイプなどに分類できます。堅物タイプには論理的な説明をする、指示待ちタイプには適度な責任を与えるなど、性格に応じて適したアプローチは変わってきます。
「Z世代」とひとくくりにするのではなく、一人一人の社員の性格を分析し、接し方を工夫するのが効果的です。性格に加えて能力やエンゲージメントなどのレベルも考慮し、アプローチ方法を変えていくとよいでしょう。
まとめ:Z世代の特徴を知って適切なアプローチを
デジタルネイティブであり、効率や安定を重視する傾向があるZ世代。
「指示待ちで受け身」と評されることもありますが、世代を一括りにし敬遠しては、優秀な原石を見逃してしまいます。
彼らの個性を理解し、適切な関わり方をすることで、そのポテンシャルを組織の力に変えることができるはずです。
とはいえ、「やはり自走できる、芯の強い若手が欲しい」というのが現場の本音ではないでしょうか。
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